2014年3月31日月曜日

第2回日仏指揮法講座開催のお知らせ

第2回日仏指揮法講座 (2014年5月3日〜5日)


日仏現代音楽協会では、昨年の第一回日仏指揮法講座に続き、フランスにおける伝統的な音楽家教育の理念である "musicien complet" (完全なる音楽家)の育成を理想として掲げた指揮法講座を今年も開講致します。指揮法の実際を学びたい方や、指揮者に必要とされる諸技術や音楽読解能力を深めたい方のために、オーケストラや室内アンサンブル作品、オペラのアリアなどの指揮法実技(器楽パートはピアノソロもしくは連弾による演奏となります)、スコア・リーディング、楽曲分析の3つの科目をセットにした内容になっております。この分野の初心者から指揮法を専門的に学んでいらっしゃる方、既に指揮活動を始めている方まで、幅広いレヴェルの受講者と聴講希望者を募集します。

講師
阿部加奈子(指揮者・ピアニスト)
夏田昌和(作曲家・指揮者)

伴奏ピアニスト ※変更となりました。
石井佑輔
プロフイール
神﨑えり(5日) 
お二人の他に、受講生でもある瀬川裕美子さんが4日はピアノ伴奏も手伝って下さいます。

オペラアリア実習演奏家
吉川真澄

対象
受講生(定員最大10名)
- 指揮法を既に学んでいらっしゃる方
- 音楽大学などで音楽の専門教育を受け、基礎的な音楽に関する知識は身につけているが、指揮法の勉強は未経験の方
- アンサンブルや合唱、吹奏楽、オーケストラなどを対象にした指揮活動をされている方、またそうした活動を今後目指される方
-フランス式の指揮者教育を体験したい方や、将来的にこの分野で留学を考慮されている方

聴講生
事務局まで事前にお申し込みいただければ専門的な知識の有る無しにかかわらずどなたでも聴講可能です。各日共、講習の妨げとならない範囲で会場への出入りも基本的に自由です。ただし今回会場が手狭なこともあり、受講生多数の場合はお断りさせていただく場合がございます。

講習内容

1. 指揮法実技
ピアノ連弾による演奏を実際に指揮していただきます。選択課題曲リストの中から、任意の楽曲もしくは楽章を1~2曲(楽章)程度お選び下さい。それに加え、本年は必修課題曲としてオペラ・アリアも指揮して頂きます。また、課題曲以外で受講生の方が近々に振られる予定の現代作品などがあれば、スコアの準備や譜読みの仕方、練習の進め方などについて講師が相談にのり助言することも可能です。(そのようなご希望がある方はお申し込みの際に合わせてお知らせ下さい。ただしその場合はピアノ等による実演は基本的に伴いません。) お一人当たりのレッスンの持ち時間は受講生の人数や受講生各自の習熟度、選択楽曲によって異なりますが、概ね60分~90分程度を目安とお考え下さい。(選択楽曲は遅くとも開催日時2週間前までには事務局までお知らせください。)

(選択課題曲リスト : 下記より1~2曲あるいは数楽章を選択)
モーツァルト「交響曲第40番」
ベートーヴェン「交響曲第2番」
メンデルスゾーン「交響曲第4番"イタリア"」
ブラームス「交響曲第2番」
ドビュッシー「小組曲」
ドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」
ヴァレーズ「オクタンドル」(スコアの入手が困難な場合、事務局よりコピー譜をお送りすることも可能です。その場合コピー代や郵送代の実費はご負担頂きます。)

(必修課題曲 : 下記の3曲より少なくとも2つ以上を選択)
モーツァルト「コジ・ファン・トゥッテ」第2幕よりデスピーナのアリア(Una donna di quindici anni)と直前のレチタティーヴォ
プッチーニ「ラ・ボエーム」第2幕よりムゼッタのアリア(Quando me'n vo')
グノー「ファウスト」第3幕よりマルグリートの"宝石の歌"

2. スコア・リーディング
基本的にご自分が指揮法講座で振られる予定の選択課題曲 (ただしヴァレーズ「オクタンドル」はスコアリーディングの課題としては除外します。) の一部分を、ピアノで演奏していただきます。スコア全体の演奏が困難な場合、任意のパートやセクションのみを弾くのでも構いません。(演奏箇所の選択に迷われた場合や、ピアノ演奏を著しく不得手とされる場合は、事務局まで事前にご相談ください。)

3. 楽曲分析
選択課題曲の中から実際に受講生によって選ばれた作品の幾つかを、講師夏田の先導で分析していきます。作曲学的な分析方法に加え、指揮という演奏行為に即した視点からも楽曲を捉えていくことを目指します。今年は受講生の皆さんへ随時質問を投げかけつつディスカッション方式で進めたいと思いますので、受講生の皆さんは各自スコアを用意するのはもちろんのこと、ある程度譜面を読んだ上で臨まれることをお勧め致します。取り上げる楽曲や楽章については開講1週間前を目処に受講生の方にお知らせ致し、本ブログにも掲載致します。

日程・会場  (受講生の人数や予定などにより、内容や時間は変更になることがあります)

- 53() 杉並公会堂スタジオC (JR・丸ノ内線荻窪駅徒歩7分)
10:00-13:00 スコア・リーディング実技レッスン
15:00-19:00 楽曲分析セッション
- 54() 杉並公会堂スタジオC (JR・丸ノ内線荻窪駅徒歩7分) 
11:00-18:00 指揮法実技レッスン

- 55() ジョイフルスタジオ(東急東横線中目黒駅徒歩6分)
13:00-18:00  指揮法実技レッスン

(3日にいらっしゃれない受講生の場合、4日と5日に指揮法実技と一緒にスコア・リーディングを受講することも受講人数等によっては可能です。事前に事務局までお問い合わせください。)

参加費用

受講生 
28,000円 (日程や受講内容において部分参加をご希望の場合、別途お問い合わせください。)
聴講生 (要事前予約・ただし人数に余裕がある場合は当日入場も可能な場合があります。)
5月3日 : 3,000円
5月4日・5日 : 各日2000円 (2日連続 : 3,000円)

お申し込み・お問い合わせ 
日仏現代音楽協会事務局
03-5389-0317(fax兼)
nichifutsugenon@yahoo.co.jp

受講生としてお申し込みの際には、
-お名前
-ご連絡先(メールアドレス及びお電話番号)
の他に
-音楽学習歴もしくは音楽活動歴 (簡潔なもので結構です。)
-指揮法を学んだ経験の有無 (経験有りの場合にはその内容や時期について。)
をご併記下さい。
但し昨年の第1回日仏指揮法講座に参加された方は音楽学習・活動歴や指揮法学習経験の有無などは(その後特に大きな変更点などがない場合は)ご記入不要です。

2014年3月21日金曜日

作曲家自作分析会♯1開催報告

日仏現代音楽協会にとって発足2年目となる2014年最初の催し「作曲家自作分析会♯1」は、中目黒のジョイフル・スタジオにおいて去る2月22日に開催されました。告知期間1ヶ月ほどであったのにもかかわらず、会場の定員である30名に迫るご参加のお申し込みを頂いたため、間近にお問い合わせを頂いた数名の方はお断りしなければいけなくなってしまいましたことを、この場を借りてお詫び申し上げます。

分析会ではまず、この催しのために大阪より駆けつけて下さった松本直祐樹会員が、昨年11月に京都でご自身の指揮で初演されたフルート・ソロと室内オーケストラのための「Mistic Waves」という作品を例にとりながら、調和自然倍音列構成音の並び替えによって導き出される音高組織やフィボナッチ数列・ルカ数列等の応用、均斉置換や箱玉系セルオートマトンなどを援用したご自身の作曲技法について、プロジェクターとパワーポイントを駆使しながら解り易く説明されました。筆者としてはしかし、参加者のお一人として最前列で終始議論に加わって下さった作曲家川島素晴氏の「(録音で聴いた)作品がもつ類稀な美しさは、説明内容では殆ど解き明かされていないのではないか?」という趣旨のご発言と全く同じ印象を持ったのも事実です。言い方を変えれば、作品が湛えている音の "美" は言語による "説明" をはるかに凌駕していたとも表現できます。音楽作品のアナリーゼは、本質において言語とは異なる音楽芸術に、あくまで言葉や論理をもって迫ろうとする試みです。しかし時としてそれは言葉による音楽理解の限界を露呈させ、論理によっては到達し得ない美の存在をかえって浮き上がらせることもあります。それがまたアナリーゼの醍醐味とも言えるかもしれません。


次に、AFJMCの催しでは今や不可欠のスタッフとして毎回奔走して下さっている台信遼会員が、「Der Spiegel im Spiegel (鏡のなかの鏡)」という5重奏を取り上げました。ミヒャエル・エンデの同名の短編集にインスピレーションを受けたというこの作品は、昨年10月にヴェネツィア国際現代音楽祭にて初演されたということですが、元々はラジオ・フランスのAlla Breveという番組のために書かれたそうです。この番組は平日は毎日5分間ずつで、その中で約2分ずつ曲の一部を放送、その後週末にAlla Breve l'integraleという30分番組で曲の全体をまとめて放送するというユニークなものだそうです。そこで台信さんは2分程度に収まる楽章を5つ書き、しかし全体を続けて1曲として聴ける作品に仕上げられたということでした。台信さんは「自分はあまりロジックを重視して音楽を書いてはいない」と仰っていましたが、解り易くまとめられた譜例集をもとに、5つの楽章の中で受け継がれて行く幾つかの音楽的素材や、記譜された遅延(ritardando)の実例、そして12半音を3音ずつの4和音や2音ずつの6つの音程などに分割してハーモニック・フィールドを形成していく方法などが解説されました。台信さんらしい繊細で美しい響きの織物に、参加者の多くが魅了されている様子でした。

最後に登場したのは筆者夏田で、昨年12月にオペラシティ・リサイタルホールにおいて開催された個展のために作曲し、作曲者自身の指揮で初演した9重奏曲「2種の形象によるコンポジション ~J.S.B.へのオマージュ~」を分析致しました。この曲は題名に見られるように2種類の4音形象(figure) : ジグザグ型(α)と下行型(β)を様々に用いて書かれています。分析では、この基本形象からいかに楽曲の主部を成す15種類の楽想 ("主題部" 的なものからごく短い "モティーフ" 的なものまでその規模は様々です) が導き出されたか、そしてそれらの楽想がフィボナッチ数列を成す3-5-8-13といった数・比率や、調和倍音列音に由来する音高組織、4種類の3和音(長・短・増・減3和音)というようないくつかの一貫したアイデアによっていかに統御されているかを、配布した資料に沿ってお話しました。幾分駆け足で説明した後に録音をお聞かせしたのですが、このような場で改めて聴き直すと「ここはあまりうまく行っていないなぁ...」とか「あ、ここも振り間違えたからズレた... 」というような作曲と演奏両面の難点 (何せ自作自演ですからどちらにも責任を負っている訳です...) ばかりが耳につく気がして冷や汗ものでした。

会場には上述の川島さんや会員の神本真理さんのような第一線で活躍されている作曲家をはじめ、大学などで作曲を勉強されている学生さん達、あるいは画家や文学者、社会学者の方など様々な方々がいらして下さり、質疑応答も活発に行われました。
自作を人前で分析してみせることや他者の分析を聞くことは、自らの音楽語法や創作態度を今一度整理し、見つめ直すための最良の機会になります。日仏現代音楽協会ではこの「作曲家自作分析会」を今後シリーズ化し、様々な作曲家の皆さんにご登場頂きたいと考えております。皆様のご参加をお待ち申し上げております。(夏田昌和記)

2014年3月1日土曜日

会員の演奏会・講座情報(2014年3月)



CCMC2014
Contemporary Computer Music Concert
2014年3月1日(土)  15:00~
アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
チケット:
会員・学生/¥1,000(一日通し券)1,500(2日通し券)一般/1,500(一日通し券)¥2,500(2日通し券) 

15:00       第1部    アクースモニウム・ライブ・コンサート1
成田和子、高野大夢、大久保雅基、渡邊裕美(作曲・会員)、山本雅一、葛西聖憲
16:15       第2部    アクースモニウム・ライブ・コンサート2
岡本久、RAKASU PROJECT.、高橋哲生、仲條大亮、向山千晴、菅谷昌弘
17:30       第3部    アクースモニウム・ライブ・コンサート3
足本憲治、森田信一、宮木朝子、由雄正恒、ヴァンサン・ロブフ作品、ドニ・デュフール作品
18:45       第4部    アクースモニウム・ライブ・コンサート4
吉原太郎、柴山拓郎
19:45       第5部    アクースモニウム・ライブ・コンサート5
クリスチャン・ザネジ(GRM)によるプログラム 
演奏:高野大夢、渡辺愛(作曲・会員)
カクテル・パーティー



Concert Duo Azar

2014年3月1日(土)  20:00開演
The Scott Kirk Paris(パリ、フランス)
入場無料

プログラム:
J.S. Bach : Sonate pour flûte et clavecin, BWV 1031
横井佑未子(作曲・会員):act V for alto-saxophone and piano (2011-12)Duo Azar 委嘱作品、フランス初演
Claude Debussy : Rapsodie
Edison Denisov : Sonate

演奏:Carl-Emmanuel FISBACH, sax - Wenjiao WANG, piano
ご予約・お問い合わせ:☎ +33 6 07 94 50 97  e-mail : psnelgrove@noos.fr



Conférence de Kanako Abe
「音楽と心象」(講演)
2014年3月8日(土)  18:30開演  Samedi 8 mars à 18h30
Galerie Arielle d'Hauterives(ベルギー)
rue Tasson Snel, 37, saint-gilles Région de Bruxelles-Capitale参加費 Prix: 17€ / 8€
講師:阿部加奈子(指揮・協会代表)Kanako Abe (Présidente de l'AFJMC)

お問い合わせ réservation:☎+32 477 70 02 32 info@arielledhauterives.be



松本卓以 無伴奏チェロリサイタル
2014年3月15日(土)  14:00開演 
東京オペラシティ 近江楽堂(京王新線「初台」駅下車)
チケット:¥2,500

プログラム:
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番(原曲、編曲抜粋)
神本真理(会員・作曲):樹に語る
川上統:似我蜂
鷹羽弘晃:音取−調和の儀式
斉木由美(会員・作曲):TRI-COLLAGE


予約・お問い合わせ:アンサンブルコンテンポラリーアルファ事務局
☎090-4422-6300  alpha@cside.com



Académie Internationale de Musique Hourtin Médoc (18ème édition)

19 Avril → 27 Avril 2014 (Délai d'inscription : 25 Mars)
Académie
Master classes
Festival
Expositions
Conférences

Professeur de classe de chant : Marie Kobayashi (Mezzo-Sop. 名誉会員)
(他にVn. Va. Vc. Cb. Guit. Fl. Ob. Hp. Cl. Bn. 室内楽、指揮の各クラスが開講されます)


Organisation /renseignements : Annie Zakine-Cochet +33(0)144 647 454


Festival Aspects des musiques d'aujourd'hui
vendredi 28 mars à 20h00
Auditorium Jean-Pierre Dautel (Caen, France)

Programme:
Yan Maresz (né en 1966)
Entrelacs
pour flûte, clarinette, piano, vibraphone, violoncelle et contrebasse

Pierre Boulez (né en 1925)
Dérive 1
pour flûte, clarinette, violon, violoncelle, vibraphone et piano

Régis Campo (né en 1968)
Pop-Art
pour flûte, clarinette, violon, alto, violoncelle et piano

David Hudry (né en 1978)
Nouvelle œuvre
pour flûte, clarinette, violon, violoncelle, vibraphone et piano
Création / commande de la Sacem / Prix Multilatérale 2008

Marc-André Dalbavie (né en 1961)
Palimpseste
pour flûte, clarinette, piano, violon, alto, violoncelle

Ensemble Multilatérale
Kanako Abe, direction (Présidente de l'AFJMC)


réservation, renseignement



大須賀かおり ピアノ リサイタル
2014年3月28日(金)  17:30開場 18:00開演 
名古屋音楽大学 博聞館 4F めいおんホール
入場無料

プログラム:
近藤譲 : ピアノのための組曲<ヨーロッパ人> (1990)
南聡 : ジクザグバッハ op/45-4 (2000)
神本真理 : 空間(そら)に戯れて... (2007)
 1.Valse 2.Habanera 3.Sarabande 4.Gigue
フレデリック・デュリュー : Echappée - Hommage à Claude Debussy - (2011-2012)
平泰久 : 鐘楼 (1994)
オリヴィエ・メシアン : 鳥の小スケッチ (1985)


出演 : 大須賀かおり (ピアノ・会員)
主催 : 名古屋音楽大学作曲コース
詳細情報 : http://www.meion.ac.jp/concerts/index.html