今回は『グリゼイ《タレア》の時間構造―相反するものの収束と拡散』と題して、戦後のフランス現代音楽を代表する作曲家、ジェラール・グリゼイの音楽を採り上げます。
ジェラール・グリゼイ(アラン・ゴーサン氏提供) |
そしてグリゼイの最重要作のひとつである《タレア》の詳細な分析は、スペクトル音楽に興味を持つ皆様にとって、必聴の内容になることでしょう。
講師を務めていただくのは、東京藝術大学大学院にて音楽学修士課程を修了し、グリゼイの音楽について造詣の深い作曲家の渡邊裕美さんです。
さらにパリ国立高等音楽院にて直接グリゼイに師事した作曲家、夏田昌和さんにもご出演いただき、グリゼイの人物についての貴重なお話も伺う予定です。
なお、この講座は10月17日に行われる「ドビュッシー没後100年&グリゼイ没後20年記念演奏会」の関連企画ともなっております。《タレア》をはじめとした演奏会で採り上げるグリゼイの作品や、その他のプログラムについてもご紹介しますので、この講座にご参加いただくことで、より一層コンサートがお楽しみいただけるかと思います。ぜひこちらも合わせてお運びください。
日仏現代音楽協会第4回楽曲分析講座
10月12日(金) 19:00 ~ 21:00
会場
SHAREmeeシェアミィ市ヶ谷会議室 (JR中央線、メトロ南北線ほか「市ヶ谷」駅徒歩3分)
東京都新宿区市谷左内町27-1 LALLAビル2F
講座内容
・スペクトル音楽の背景〜音楽史的要因と社会的要因から
・ジェラール・グリゼイの音楽におけるスペクトル語法
・ジェラール・グリゼイ《タレア》(1986)の分析(以上、渡邊裕美)
・ジェラール・グリゼイの人と作品、10月17日のプログラムについて(夏田昌和)
聴講料
2,000円(当日参加も可能ですが、ご予約をお勧めいたします)
※日仏現代音楽協会会員は500円引
専門的な知識の有無に関わらず、興味のある方はどなたでも聴講可能です。
お申し込み・お問い合わせ
日仏現代音楽協会事務局
講師プロフィール
渡邊裕美 Hiromi Watanabe
作曲/サウンドデザイン
繊細な色彩の移ろいが生み出す仮想の音響空間を求め、電子音響音楽を中心とした音楽制作を行う。CCMC2011にてACSM116賞、Musica Nova 2017 (捷) ミクスト作品部門第1位を受賞の他、Banc d’essai 2013 (仏)、NYCEMF 2016 (米)、 ICMC 2016 (蘭) などにて作品が選出されるなど世界各地で作品が上演されている。
東京藝術大学大学院音楽学修士課程修了後、渡仏。電子音響音楽の制作を始める。2012年、パンタン音楽院にて審査員満場一致の最優秀で電子音響音楽のディプロムDEMを取得し同時にフランス音楽著作権団体(SACEM)より奨学金が授与される。2013年にはサン=テティエンヌ大学にてコンピュータ音楽の職業修士課程を修了。ロータリー国際親善奨学生。
夏田昌和 Masakazu Natsuda
作曲/指揮
1968年東京生まれの作曲家、指揮者。東京芸術大学及び大学院にて永冨正之、野田暉行、近藤譲の各氏に作曲、洗足学園大学指揮研究所にて秋山和慶氏他に指揮法を師事する。パリ国立高等音楽院にてジェラール・グリゼイに作曲、ジャン・セバスティャン・ベローに指揮を学ぶ。’97年に同音楽院作曲科を審査員全員一致による首席一等賞及び音楽院卒業生協会によるEbersold賞を得て卒業。出光音楽賞や芥川作曲賞、Goffredo Petrassi 国際作曲コンクール審査員特別表彰をはじめとする様々な賞を国内外にて受賞。アンサンブル・アンテルコンタンポランやフランス文化省、サントリー音楽財団をはじめとするより数多くの財団や演奏団体、演奏家より作品委嘱を受けている。
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